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日々

わかくさの平屋 ~桧と杉と~

2024-08-07
カテゴリ:お知らせ,チルチンびと,新築,わかくさの平屋
日光街道

無垢杢工房㈱イケダの近くに走る国道119号線、通称『日光街道』は地元でも有名ですが、そこには杉や桧のほかにも様々な樹種が植えられています。
桜、ツツジ、モミジ、紫陽花など春夏秋冬で風景を楽しめるのが魅力の一つ。
また、街道を走ると緑の葉の癒しとともに風の心地よさが解放感を促して、思わず窓を開けたくなります。
実は、日光杉並木と呼ばれる道路が一本の道ではなかったのはご存じでしたか?日光街道、例幣使街道、会津西街道の3街道にもまたがり全長は37km。その道の両端に1万本以上の木が植えられています。
これは、江戸時代に徳川家康の家臣である、松平正綱・正信親子が家康の死後23年かけて植栽したもので、なんと世界一長い並木としてギネスブックに1992年認定されています。

今回は、イケダで使用している樹種から主に使用される桧と杉について、分布や性質、寿命などを書いていきたいと思います。

桧(ひのき):日本の本州中部(福島県が生息できる北限と言われている)から九州に分布。
       寿命はながく、1000年ともいわれている。伐採されてからも150~200年かけて強度が増していく性質がある。
       桧は水分が少なく腐りにくい。シロアリにも強い。
       法隆寺に使用されている主なるところの柱は1000年越えの桧!創建して1400年の今でも当時のままでいる。
       木目がとても美しい。
       
       
杉(すぎ) :日本全国に分布。平均500年。屋久杉は3000年も生きている。
       杉は、二酸化炭素吸収率が高く、温暖化などの気候変動を防ぐ役割を担っている。
       室町時代から植林していた歴史があり、日本の杉のほとんどが人口杉。
       材は軽く、空気を含んでいるため、温かみを感じることができる。
       経年変化が大きく、年数が経つと色味が濃くなり味わいが深くなる。
       柔らかいので、傷がつきやすい。

※置かれる環境で、伐採後の寿命は変動しますのでご注意ください。


どちらの樹種もまっすぐ生えるため。加工しやすく建材に向いている樹種です。
また、栃木県の木は風土気候も良く、木目が美しくでるのも特徴。







現在、日光街道では樹齢の高齢化により枝の落下や倒木の被害がでています。
それに伴い、伐木もちらほら・・・「日光街道」いえば、並木!が失われれてしまう寂しさはありつつも
江戸時代から今までを見守って来てくれた木々たちから、安全を守るために伐採せざるを得ない現状を受け止めつつ、今の並木たちに感謝しながら今日も走りたいと思います。



さて、わかくさの平屋の天井は屋根形状を活かした船底天井。
出来上がりが楽しみです。

千枝美



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